ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

「大地の子」で中国語を学ぶ

山崎豊子さん原作の「大地の子
中国残留孤児の話で
約25年前にはNHKでドラマにもなりました。

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小説の方は全部で4冊にもわたる長編です。
ずいぶん前に読んだことがあって
普段ミステリや短編を読むことが多かった私が
テーマの重いこの作品を
完読できる自信がないまま手にしましたが
読み始めたらどんどん作品の世界に引き込まれ
あっという間に読んでしまったのを覚えています。

ドラマは今まで見たことがなくて
少し前に初めて見たんです。
中国の方のサイトで動画をみつけて。

ドラマの舞台は大半が中国で
主人公は日本人ですが幼い頃に
中国に取り残されてから中国で育つので
中国語を喋ります。

日本が舞台になる場面や
主人公の心の声(ナレーション的な役割り)
は日本語ですが
それ以外は中国語でした。
中国のサイトなので日本語字幕はありません。
聴き取れたり取れなっかったり。
大半は聴き取れてないかなー(汗)

幸いなことに簡体字の字幕もついていたので
なんとかストーリーは追えました(たぶん)。
たまに何でそうなった?って部分もあり
謎なまま話が進むことも(汗)
まだまだ勉強が足りません。。。

主人公の陸一心を演じるのは
今ではすっかり有名になられた上川隆也さん。
大地の子」は上川さんのデビュー作です。
デビュー作にも関わらず
そのすばらしい演技力が話題となり
山崎豊子さんも「上川さんで良かった」というコメントを残しているそう。

なにがすごいって、これは有名な話ですが
上川さんのセリフの大半が中国語なんですが
中国語、全く喋れない状態で
オファーを受けたらしく、
セリフはすべて音からの丸暗記だそうです。
つまり、中国語を勉強して発音や文法を
習得してセリフを喋っているのではなく
セリフを録音したテープをひたすら聞いて
覚えて喋ってるっていう。

そんなことある?って思いませんか?
自分が中国語を勉強してるからこそ
それがいかにありえない話なのかって
驚愕の思いでいっぱいです。
だって、四声とか、そり舌音とか、有気音とか
カタカナでは記せない発音の複雑な部分、
耳だけでそれを丸暗記って!!

でも実際にドラマを見ていると
上川さんの中国語、理解しないで
喋ってるなんてまさか思いませんよ。
ネイティブの人が聞いたらいろいろと
思うことがあるのかどうか分かりませんが
私レベルが聞いたらちゃんと綺麗に聞こえます。
そり舌音も、有気音も、四声も
ちゃんと意識して発音している人みたいです。
いや、逆に「意識しないでも喋れる人」
っていう方が合ってるのかも。
それくらい自然なんです。

中国の現地スタッフが
上川さんの流暢な中国語のセリフを聞いて
中国語がベラベラなんだと思い込み
簡単な日常会話に通訳をつけていたことに
不思議がったとか。

私がなかなか発音が習得できないのは
意識しすぎて頭で先に考えちゃうのが
いけないのかもしれませんね。
だって赤ちゃんや幼児だって、
まずは耳から言葉を覚えるじゃないですか。
中国語に限らずですが、
文法や発音の仕組みなんて後からくるものです。

そう考えると、ただひたすらに音声を聞いて、
耳から習得するっていうのは
理にかなっているかもしれません。

まぁ、上川さんの場合は
「セリフの丸暗記」ですから
中国語習得とはまた違いますが・・。
でも耳で聞いたものを自分の声で
あれだけ再現できるんですから
やっぱりすごいです。

上川さんは劇団時代から
一度台本に目を通せばセリフを暗記できちゃうっていうすごい人みたいなのですが
「天才」と一言で片付けるのは
ちょっと違うのかな、と。
持ち合わせた才能と、
それからやはり努力の人なんだと思います。

何事にも習得するには努力が必要です。
そしてやはり耳を鍛えるということは
語学学習には欠かせないことだな、と
あらためて考えさせられました。

とにかく「大地の子」は
小説としてもドラマとしても
本当に素晴らしい作品です。

そして、中国語の学習にもいいと思います。
今本気でDVDの購入を考えています。
ただ日本で出してるDVDなので
中国語字幕が入っているかどうか・・。
日本語字幕しかなさそうで、ちょっと迷います。

でもすっかり上川隆也さんの
ファンになってしまったので
近いうちにDVDは手に入れたいかな。
他の出演者さんたちもみなさん魅力的で
上川さん以外の日本人出演者の中国語も必見です。