ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

千と千尋に出てくる成語

中国語には「成語」というものがあります。
日本語でいうところの「ことわざ」みたいな
ものでしょうか。

古くから伝わる言葉で、
その多くは四文字で構成されることが
多いみたいです。
日本で使われている四字熟語の中にも
中国の成語から来たものは
たくさんあるようですね。

日本では日常の会話の中で
ことわざや四字熟語が登場するのって
滅多にないように思うのですが、
中国では会話の中で成語が使われるのは
わりと日常のようなんです。

千と千尋」の物語のセリフの中でも
成語をちらほら見かけました。
今回はそのうちのいくつかを
紹介したいと思います。

まずはハクのセリフです。
千尋に手作りおにぎりを食べさせる場面です。
湯婆婆に名前を奪われて
自分の名前が思い出せない、
という話をしたあとに続くセリフです。

 可是不可思议
 kě shì bù kě sī yì
 でも不思議だね

我居然还记得你的名字
wǒ jū rán hái jì de nǐ de míng zi
千尋のことは覚えていた 

この「不可思议」が
「不思議である、理解し難い」という意味の
成語になります。
日本語でも使われる言葉ですよね。
あまりにも馴染みがある言葉なので
辞書で調べなかったら
「成語」だとは気が付かなかったと思います。

 

次はリンのセリフです。
釜爺のところから千尋を湯婆婆のところに
連れていく途中、
エレベーターでおしら様と遭遇して
エレベーターを乗り換えたときに
おしら様がついてきたときの場面。

千尋他跟来了
   tā gēn lái le
   ついてくる

リン:不要东张西望的
   bú yào dōng zhāng xī wàng de
   キョロキョロするんじゃないよ

この「东张西望」が成語です。
「张」も「望」も「見る、眺める」
という意味合いがあり
西や東、あちこちを見わたす、
というイメージですかね。

成語の中には「東・・西・・」というものが
いくつかあります。

东奔西走 dōng bēn xī zǒu 

 →あちこち忙しく駆け回る
「奔」と「走」はどちらも「動く、走る」
の意味合いがあります。
あちこち走り回る様が思い浮かびますね。

东拉西扯 dōng lā xī chě 

 →(話や文章の)筋道が通らない
「拉」と「扯」はどちらも「ひっぱる」
の意味があります。
あっちひっぱったり、こっちひっぱったりで
話がまとまらない感じがなんとなく?
わかります。

东鳞西爪 dōng lín xī zhǎo  

 →断片的でまとまりがない
「鳞」と「爪」は「うろこ」と「つめ」です。 
うろことつめ??と思いましたが
「鳞爪」で「物事の一部分」を表すようです。
「片鱗」みたいな感じでしょうか。
物事の一部分があちこち行っちゃって
まとまりがないような
そんな意味合いかもしれません。

うちには成語辞典がなくて・・・
普通の日中辞典では情報に限界がありますね。
語源とか知ってると言葉を覚えやすかったり
会話の中での使われ方が
理解しやすいかもしれませんね。

千と千尋の映画の中でも
成語は10個くらい出てきました。
中国語を勉強していく上で
成語は外せない部分なので
成語辞典や成語についての専門書を
一つ持ってるといいのかもしれません。

でも私の場合は
通常の単語力もまだまだなので、
成語なんてハードルの高いものは
ついつい後回しにしてしまいます。

まずは、
こうやって映画の中で出てきたものを、
ひとつひとつ覚えていくことからやっていこうと思います。