ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

バカとかそういう言葉

風の谷のナウシカ」のセリフには
けっこう「バカ」っていう言葉が出てきます。
クロトワが口が悪いイメージですが
クロトワ以外の人達もそういう言葉を使っています。

「バカ」とか、それに似たような表現は
中国語でもいろいろな言い方があるようで
ナウシカ」の中でも中国語の表現は
バラエティに富んでいました。
セリフとともに紹介したいと思います。


まずはナウシカが乗るペジテの船が
トルメキアの船に攻撃される場面です。
ペジテの船が雲の中に退避したのを見て
トルメキアの兵士が言うセリフです。

真是笨
zhēn shì bèn 
バカめ!

云里面不是乱流就是闪电
yún lǐ mian bú shì luàn liú jiù shì shǎn diàn 
雲の中は乱流と電気の地獄だ!

「笨」は「愚かな」「間抜けな」
などの意味の形容詞です。
「真是笨」で「本当に愚かだ」となります。

字幕では違う言葉を使っています。

真是愚蠢
zhēn shì yú chǔn 

「愚蠢」は「愚かだ」「頭が悪い」
などの意味の形容詞で
「笨」と同じような意味で使われます。
ほとんど同じ意味で
「愚笨」という言葉もあるようです。


次はクシャナのセリフです。
幽閉されていたところから逃げ出して
谷の村人とトルメキア兵が戦ってる様子を
高台から眺めてひとこと言います。

一群笨蛋
yī qún bèn dàn 
愚か者が

「笨蛋」は「バカ」「うすのろ」
などの意味の名詞です。
「群」は群れをなすものを数える量詞で
人や動物を数えたりします。

「一群笨蛋」で
「バカな人達」とか「バカな一群」とか
そんな感じなんだと思います。

「笨蛋」は中国語の罵り言葉の中では
かなりメジャーな言葉じゃないでしょうか。
よく見かけます。

こちらは字幕はこうなってました。

愚蠢之徒
yú chǔn zhī tú 

ここでも字幕は「愚蠢」なんですね。
「徒」は「仲間」「連中」「やから」
などの意味があり
「愚蠢之徒」で「愚かな連中」
という感じになります。


次は、王蟲の子をおとりに
王蟲の群れを誘導していたペジテの船が
ナウシカに墜落させられたあと
王蟲の群れが自分たちの方へ来るかと思いきや
風の谷に向かっていると分かり、
放ったセリフです。

一群傻蛋
yī qún shǎ dàn 
ハハハ、ばかめ

竟然自己来找死
jìng rán zì jǐ lái zhǎo sǐ 
自分で招きよせていやがる

風の谷の方から王蟲に攻撃していたので
怒りをかって王蟲がそちらに向かってると思い
このようなセリフを言っています。

「傻蛋」は「バカ」「とんま」
などの意味の名詞です。
ここの字幕は「真是笨蛋」となっていました。


最後はクロトワのセリフです。
トルメキア兵が王蟲の群れに攻撃しても
群れを止めることができなくて
ビビった兵士が「退却しましょう」と言い出し
それに対する言葉です。

你真是傻瓜
nǐ zhēn shì shǎ guā 
バカヤロー

退到哪儿去啊
tuì dào nǎr qù a 
逃げるったってどこへ逃げるんだよ

「傻瓜」は「バカもの」「間抜け」「愚か者」
などの意味の名詞です。
「你真是傻瓜」で
「お前は本当にバカだ」ですね。

字幕ではまた新しい言葉を使っています。

浑蛋
hún dàn 

こちらは主語がなくシンプルです。
「浑蛋」は「バカヤロウ」「間抜け」
などの意味の名詞です。


同じ「バカ」でも
中国語ではいろいろな言い方があるんですね。

「笨」「愚蠢」「笨蛋」「傻蛋」
「傻瓜」「浑蛋」

これらの罵り言葉は
「バカ」「間抜け」「愚かもの」
などの意味があって
辞書を見た感じではそれぞれに
大きな違いはないように思いますが
ニュアンス的には
何か違いがあるのかもしれません。

日本語でも「バカ」と「アホ」では
ちょっとニュアンスが違いますよね。
その微妙なニュアンスの違いは
ネイティブじゃないと分からないのかも・・・

こういう罵り言葉は
あまり使わないほうがいいと思うので
微妙なニュアンスを習得する必要は
ないのかもしれません。
とりあえずどうしても使いたい時は
メジャーな「笨蛋」あたりを使ったら
無難かもしれませんね。

エヴァンゲリオンで有名なセリフ
アスカの「あんたバカァ?」は
中国語吹き替えでは
 你是笨蛋吗?
となっていました。

かわいい子がかわいい感じで言う分には
いいのかもしれませんね。



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