ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

仮定の表現「要是」

「仮定」の表現の3つ目です。
「如果」「的话」についてはこちらです
  ↓  ↓

仮定の表現「如果」
仮定の表現「的话」

「要是」は「もしも」の意味を表す接続詞で
「如果」と同じように使います。
「要是」の方が「如果」よりも
少し砕けた印象になるようです。


千と千尋」では「要是」が使われたセリフは3つだけです。


まずは坊のセリフ。
千尋が坊の部屋に隠れたときの会話です。

坊:你如果出去也会生病
  nǐ rú guǒ chū qù yě huì shēng bìng
  おんもに行くと病気になるから

  留在这里吧
  liú zài zhè li ba
  ここにいるんだ

千尋我要是留在这里才会生病的
   wǒ yào shi liú zài zhè li cái huì shēng bìng de
   こんなとこにいた方が病気になるよ

1行目の文章は
「如果」のところで出てきたセリフですね。
「もしあなたが外に出たら、病気になる」です。

3行目の「要是」の入ったセリフは
これに呼応しています。
「我留在这里」で
「私はここにいる」という意味なので
この文章に「要是」が加わり
「もし私がここにいたら、病気になる」
となります。

「要是」は
文頭ではなく主語の後に置かれていますが
「如果」と同様に文頭に使われることもあります。


次は湯婆婆のセリフです。
千尋が「働かせてください」
とお願いする場面です。

谁要是雇用你
shéi yào shi gù yòng nǐ

就倒了八辈子的楣了
jiù dǎo le bā bèi zǐ de méi le

長々と湯婆婆が中国語で話していますが
この部分に相当する日本語のセリフは
「仕事なんかあるもんかね」だけです。

「要是」が入ったセリフは
直訳すると「もし誰かがあなたを雇ったら」
という意味になります。

この「要是」の後に続く文章には
「就」が加わり
仮定を受けて結論を述べてるという関係が
明確に示されています。

「就倒了八辈子的楣了」が
何だかよくわからないのですが・・(汗)

「八辈子」は
「長い間」という意味合いがあるようで
「倒楣」で
「運が悪くなる」「酷い目にあう」
という意味があるようなので
「お前なんか雇ったらこの先ずっと酷い目にあう」みたいな感じになるんでしょうか。
ホントかな?怪しいです。。。

とりあえず、日本語のセリフと比べて
何だか回りくどい言い方をしている、
ということは分かりました。


次はハク のセリフです。
橋での息止めが失敗した後、
千尋に今後の対処法について言い聞かせている場面です。
ボイラー室への行き方を説明し
釜爺という人を探す様に説明した後です。

去拜托他让你在他那里工作
qù bài tuō tā ràng nǐ zài tā nà li gōng zuò
その人にここで働きたいと頼むんだ

他要是拒绝的话你就求他
tā yào shi jù jué de huà nǐ jiù qiú tā
断られてもねばるんだよ

「要是」は「如果」の時と同様に
「的话」とあわせて使われることがあります。
このセリフでも
「要是〜的话」という表現になっています。
「要是」と「的话」のあいだに
「拒绝」が入って
「彼がもし断ったなら」という意味になります。
こちらのセリフも「就」が入っています。


いろいろな仮定表現について紹介しました。
・「如果〜」
・「要是〜」
・「〜的话」
・「如果〜的话」
・「要是〜的话」

いろいろなバージョンがあり、
千と千尋」のセリフでも
この5パターン全てが使われていました。
一番多く使われていたのは「如果〜」の用法でした。

それぞれの意味合いに
大きな違いは感じられませんでしたが
微妙なニュアンスの違いはあるのかもしれません。
仮定の表現は日常でもよく使うので
うまく使いこなせるといいな、と思います。


※2021年5月6日に記事の一部を修正しました。