ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

疑問詞の呼応表現

中国語の表現の中で
「疑問詞の呼応表現」というのがあります。
初級ではまず出てこないと思うし
私もあまり馴染みがなかったのですが・・。

「疑問詞〜疑問詞〜」という形で表される文で
同じ疑問詞を二つ使って
前後で呼応させています。
疑問詞を使っていますが疑問の意味はなく
代詞的な役割を担っています。

例えばこんな感じです。

你想吃什么就吃什么
nǐ xiǎng chī shén me jiù chī shén me
あなたが食べたいものを食べて

ひとつ目の「什么」で
「食べたい何か」を表していて
ふたつ目の「什么」は
「その食べたい何か(同じもの)」
のことを言っています。

もうひとつ例文。

你去哪儿,我就去哪儿
nǐ qù nǎer   wǒ jiù qù nǎer
あなたが行くところに私は行きます

こんな感じで使います。
疑問詞を使っているから
「?」マークをつけたくなりますね。
っていうか、「你去哪儿?我去那儿」って
言いたくなっちゃいますが
それだと意味が違っちゃうんでしょうね。

你去哪儿?我去那儿
あなたはどこに行くの?私はそこに行きます

この文章だと
「どこ」=「そこ」とは限らないですよね。

ひとつ目の「哪儿」とふたつ目の「哪儿」が
同じとこを指しているっていうのが
疑問詞の呼応表現のポイントになります。


千と千尋」の中で
釜爺が言うセリフで、セリフがリズミカルで
ずっと気になっていたセリフがあります。
それがこの「疑問詞の呼応表現」を使ってる
っていうことになかなか気付けず
どう解釈するのかな???と
ずっとほっといていました(汗)

千尋がボイラー室にやってきて
「働かせてください」とお願いする場面です。
2度目の「働かせてください」のあとに
釜爺が答えるセリフです。

不要,我人手够了
bú yào   wǒ rén shǒu gòu le
手は足りとる
 
看看这里面一堆煤灰
kàn kan zhè li miàn yī duī méi huī
そこら中すすだらけだからな

替换人手要多少就有多少
tì huàn rén shǒu yào duō shǎo jiù yǒu duō shǎo
いくらでも代わりはおるわい

呼応表現は最後の部分です。
「多少」が疑問詞になります。
「どれくらい」という意味です。

「替换人手」で「人手の替え」とか
「交代要員」のような感じかな?
日本語のセリフでは「代わり」と言ってます。

呼応している部分の「要多少就有多少」は
「必要な分だけある」
のようなニュアンスになります。
「どのくらい必要か、その必要な分がある」
というような解釈になります。

日本語では「いくらでもおる」という表現になっていて
「必要なだけある」と意味は近いですね。

このセリフ、最初に聞いたときは
早口言葉か何かと思いました。
「要多少」と「有多少」が似ているので
リズミカルで耳に残るセリフです。

特殊な言い方のように感じますが
中国語では良く使う表現のようで
日本人の感覚ではなかなか使いづらいように
思います。
いろいろな例文を頭に入れておくと
いざって時に使えるかもしれませんね。



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