ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

ナウシカに出てくる成語⑩

風の谷のナウシカ」に出てくる成語の
第10弾です。
第1弾〜第9弾はこちらです。
 ↓ ↓ ↓
ナウシカに出てくる成語①
ナウシカに出てくる成語②
ナウシカに出てくる成語③
ナウシカに出てくる成語④
ナウシカに出てくる成語⑤
ナウシカに出てくる成語⑥
ナウシカに出てくる成語⑦
ナウシカに出てくる成語⑧
ナウシカに出てくる成語⑨


今回はクロトワのセリフに出てくる成語です。

トルメキアと風の谷が戦って
一時休戦になってる間の
クシャナとクロトワの会話です。

クシャナ
你知道那艘船的来历吗?
nǐ zhī dào nà sōu chuán de lái lì ma
お前はあの船が何だか知っているのか?

クロトワ:
听说是火之七日以前造的不是吗?
tīng shuō shì huǒ zhī qī rì yǐ qián zào de bú shì ma
火の七日間の前に作られたやつでしょ?

不知道传闻是真是假
bù zhī dào chuán wén shì zhēn shì jiǎ
ウソか本当か知らねえが

他们说这船曾飞上星星
tā men shuō zhè chuán céng fēi shàng xīng xīng 
星まで行ってたとかなんとか

坚固得连大炮都穿不过
jiān gù de lián dà pào dōu chuān bú guò 
えらく硬いから砲もきかねえが

可是现在早就千疮百孔了
kě shì xiàn zài zǎo jiù qiān chuāng bǎi kǒng le
穴にぶち込めば・・・


クシャナ腐海から戻るナウシカを待っていて
なんとなく哀愁漂っているシーンです。
このあとのクシャナと城おじ達のやりとりも
好きな場面のひとつです。

「火之七日」は「火の七日間」のことです。
「あの船」は「星まで行った」と話してるので
文明が発展していた時代の宇宙船だと思われます。

硬くて砲で撃ってもビクともしないけど
穴にぶち込めばなんとかなるかもしれない
と言いたかったんだと思います。

この最後のセリフの
「千疮百孔」が成語になります。
意味は「ひどく傷だらけでボロボロの状態」
のことを表すようです。
「疮」は「傷」の意味で
「孔」は「穴」の意味なので
「千個の傷、百個の穴」という意味から
「ボロボロ」という状態が想像できますね。

セリフの最後の部分は
「しかし今はとっくにボロボロだ」
というような感じで訳せますが
なんだか日本語のセリフと比べると
言いたいことが異なってるように思えます。

「穴にぶち込めば」の「穴」が
「穴だらけでボロボロ」っていう解釈になったのでしょうか??

この部分の字幕はこのようになっていました。

因为非常坚固
yīn wèi fēi cháng jiān gù 

就连大炮也打不穿
jiù lián dà pào yě dǎ  bù chuān 

可是现在只要向破洞发炮・・
kě shì xiàn zài zhǐ yào xiàng pò dòng fā pào 

日本語に直訳すると
「とても硬いので大砲でさえ通らない
しかし今は破れてできた穴に向かって打てば・・」
という感じになります。

「穴に向かって打てば・・」という部分は
日本語のセリフに近いですね。

「破洞」は「破れてできた穴」を表します。
私の勝手なイメージでは
日本語の「穴にぶち込めば」の穴は
窓などの既存の穴からと解釈していましたが
中国語では字幕も吹き替えも
朽ちてできた穴があるような雰囲気になってます。

硬くて頑丈のようですが
確かに本編の映像で確認すると
船体の後部背面が朽ちているように見えるので
中国語の解釈も間違っていないのかもしれません。


ちなみにこの「千疮百孔」という成語は
「千疮」と「百孔」を逆にして
「百孔千疮」とも言うようです。

 

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