ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

助動詞「该」の用法

前回「应该」について紹介しました。
「应该」についてはこちらです ↓ ↓

 助動詞「应该」の用法

今回は「该」についてです。
「该」は助動詞として使う場合は
〜すべきだ」「〜のはずだ」という意味で
「应该」とほぼ同じように使えるようです。


まずは湯婆婆のセリフです。
「仕事をください」とお願いした千尋に対してです。

这里不是你们人类该来的地方
zhè li bú shì nǐ men rén lèi gāi lái de dì fang
ここはね、人間の来るところじゃないんだ

この「该」は
「〜すべきだ」という意味で使われています。
「ここはあなたたち人間が来るべき場所ではない」ですね。

このあと、八百万の神様が来る場所なんだ、
という説明に続きます。


次も同じ場面の湯婆婆のセリフです。
誰が千尋を手助けしたか聞き出そうとしています。

一定有好心人替你指点迷津吧
yī dìng yǒu hǎo xīn rén tì nǐ zhǐ diǎn mí jīn ba
誰かが親切に世話を焼いたんだね

我该好好夸奖他
wǒ gāi hǎo hǎo kuā jiǎng tā
ほめてやらなきゃ

「一定」は「きっと」
「指点」は「導く」などの動詞
「迷津」は古い言い回しのようですが
「人を惑わす誤った道」のような意味合いがあるようです。

一行目は直訳すると
「きっとあなたのために誤った道へ導いた親切な人がいたのでしょう」という意味になります。

そのあと「该」を使っていますが
こちらも「〜すべきだ」の意味で使っていて
「私は彼を十分に褒めてあげるべきだ」
という意味の文章になります。


次は千尋のセリフです。
豚になった父と母に想いを寄せて言います。

爸爸妈妈如果丧失记忆那该怎么办?
bà ba mā ma rú guǒ sàng shī jì yì nà gāi zěn me bàn  
お父さんとお母さん、分からなかったらどうしよう

「如果」は「もし〜ならば」という表現なので
仮定の部分は「もし記憶をなくしたら」
となります。

そのあとで「该」が使われています。
やはり「〜すべきだ」の用法の方です。
「那该怎么办」で
「それはどのようにするべきか」ですね。

ただの「怎么办」でも
「どうしよう」という意味になりますが
「该」が入ることで「どうしよう」に
切迫感が加わりますね。
「どうしたらいいの?」「どうすべきなの?」というニュアンスになります。

「怎么办」については以前取りあげました。
良かったらこちらを参照してください。
 ↓ ↓ ↓
「どうしよう」の中国語

この「那该怎么办」は
全く同じフレーズでもう一回出てきます。
千尋カオナシを招き入れたと知って
おどろきを隠せないリンのセリフです。

那该怎么办啊?
nà gāi zěn me bàn a  
どうすんだよ

那家伙已经吃掉我们三个人了
nà jiā huǒ yǐ jing chī diào wǒ men sān ge rén le 
あいつもう3人ものんじゃったんだぞ

「那该怎么办啊?」
このまま覚えてしまいたいフレーズですね。
「啊」とかの感嘆詞をつけると
よりネイティブっぽくてかっこいいです。


これに似た言い回しでちょっと違うのが
もうひとつ出てきます。
怪我をしたハクを見ての千尋のセリフです。

白龙
bái lóng
ハク 、しっかり

他会死掉,我该怎么办?
tā huì sǐ diào   wǒ gāi zěn me bàn  
どうしよう、ハクが死んじゃう!

「那该怎么办」の主語を
「我」に変えたバージョンですね。
「私はどうするべきなの?」となります。
「那」が主語の場合は、
「その状況」に対しての「どうしよう」ですが
主語を「我」にすることで
自問自答してる様子が伺えますね。


「该」は「应该」と同じように使えますが
千と千尋」のセリフの中では
「〜すべき」という使い方はされていましたが
「〜のはずだ」という意味では
使われていませんでした。

また、「该」よりも「应该」の方が
多く使われてる印象でした。
どちらも覚えておくといいですね。