ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

「好+動詞」の表現

中国語の「好」って
いろいろな用法があって
あちこちで見かける言葉ですよね。
とても便利で使い勝手がいいように思います。

私が中国に滞在している間は
よく返事で「好」を使っていました。
話の流れで「是」とか「对」の方が
適切な場合もあったかもしれませんが
なんだかよく分からないけど返事しとこうって時はとりあえず「好」を言ってました(笑)
本当はそんなのよくないんでしょうけど、
まわりの皆さん優しかったから、
それで変な感じになったことはありませんでした。

今回は「好」の様々な使い方がある中で
「好+動詞」の表現について書こうと思います。

「好+動詞」で
主に以下のような使い方があります。

・五感に快いことを表す
  好吃 hǎo chī  おいしい
・動作が容易なことを表す
  好使 hǎo shǐ  使いやすい
・動作が普通の程度を超えている
  好找 hǎo zhǎo  ずいぶん探した


風の谷のナウシカ」のセリフでは
このような使われ方をしていました。

まずはナウシカが冒頭で腐海遊びをする場面です。

真好听
zhēn hǎo tīng
いい音

王蟲の抜け殻を見つけて
刀で殻を叩いてみたら「キ〜ン」って鳴って
そしてこのセリフとなります。

「听」は「聞く」という動詞です。
「好听」で
「(耳で聞いた音や音楽が)美しい」
という意味になり
五感に快いことを表しています。
「好听」や「好看」などはよく使う言葉ですよね。

全く別の場面で字幕になりますが
クロトワのセリフでこんなのがあります。

大家听好
dà jiā tīng hǎo
聞けっ!

こちらは「好听」ではなく
「听好」となっています。
この「動詞+好」は結果補語になります。

結果補語では
「〜し終わる」という完成を表す意味と
「ちゃんと〜する」という意味のふたつがあり
ここでの「听好」は
「ちゃんと〜する」の方になります。

「大家听好」で
「みんなよく聞け」という意味になります。
「好听」と似ているけど、
意味は全然変わってきますね。


次はトルメキアの船がアスベルに攻撃されて
ナウシカ達がガンシップで脱出したあと
城オジたちが乗るバージの救出に
向かう場面です。
城オジたちがパニクってるため
ナウシカやミトの話を全然聞いてくれません。

ナウシカ后座把引擎关掉
     hòu zuò bǎ yǐn qíng guān diào
     後席、エンジンを切れ

ミト:  你说什么
     nǐ shuō shén me
     なんと!

ナウシカ引擎声好吵
     yǐn qíng shēng hǎo chǎo
     エンジン音がジャマだ

     快关掉
     kuài guān diào
     急げ

ミト:  
     shì
     はいっ!

「引擎」は「エンジン」
「关掉」は「(スイッチや電源を)切る」
という意味があります。
「引擎声」は「エンジン音」ですね。

「好吵」の部分ですが
「吵」は「騒ぐ」「やかましくする」
という動詞です。
ここでの「好」は程度が超えていることを
表していると思うので
「好吵」で「うるさすぎる」という意味になります。

ナウシカがミトに
「エンジンを切れ」と指示を出したのは
「エンジン音がうるさすぎる」
という理由なわけですね。
日本語では「エンジン音がジャマ」
という表現をしています。

「引擎声好吵」の部分
字幕ではこのようになっています。

引擎声音太吵了
yǐn qíng shēng yīn tài chǎo le

「太〜了」で
「とても〜だ」というプラスイメージと
「あまりにも〜すぎる」という
マイナスイメージの意味があります。
ここではマイナスイメージの方ですね。

「好吵」と「太吵了」は
どちらも「うるさすぎる」と訳せます。
「好〜」と「太〜了」は言い換えられるということですね。


「好」の他の用法についてですが
前に「重ね型」の「好」についてと、
「結果補語」の「好」について
書いたことがあるので
良かったら参考にしてみてください。
 ↓ ↓ ↓
形容詞の重ね型「好好」の表現
結果補語の「好」



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