ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

「晓得」は「知道」と同じ?

風の谷のナウシカ」の中で
「晓得」という言葉が出てきます。
出てくるといっても、
吹き替えではなく字幕の方で出てきました。

「晓得 xiǎo de」という言葉は
馴染みがない、というか
私は初めて出会う言葉だったので
ちょっと気になったのです。

というか、ナウシカの中国語の世界は
初めて出会う言葉だらけなのですが
このセリフ、
吹き替えでは「不知道」と言っている場面で
字幕として「不晓得」が表示されていたので
おや?と思いました。

調べてみると
「晓得」は「知っている」「分かっている」
という意味で
辞書には「口語」のマークがついていて
同義語には「知道」が記載されています。
南方の一部の地域でよく用いられるらしく
方言的な表現になるようです。


ナウシカ」の中では
風の谷の人達とトルメキア兵の間で
戦いが始まる場面の会話の中で出てきました。
まずは吹き替えの方です。

兵士:参谋,后一个也被打倒了
   cān móu   hòu yī ge yě bèi dǎ dǎo le
   参謀、最後の1人がやられました

クロトワ:会过来吗?
     huì guò lái ma
     こっちへ来るか?

兵士:不知道
   bù zhī dào 
   わかりません

   不过村民越来越多了
   bú guò cūn mín yuè lái yuè duō le
   村中が集まりつつあります

城おじたちが戦車に乗って
攻撃を始めた場面です。
セリフの中の「わかりません」が
「不知道」になっています。
同じ部分の字幕です。

兵士:参谋,最后一人也被打倒了
   cān móu   zuì hòu yī rén yě bèi dǎ dǎo le

クロトワ:会过来这边吗?
     huì guò lái zhè biān ma

兵士:不晓得
   bù xiǎo de

  不过村民越来越多
   bú guò cūn mín yuè lái yuè duō 

こちらでは「わかりません」の部分が
「不晓得」になっています。
他にも細かい違いはちょこちょこありますが。

「晓得」を否定する時は
動詞の前に「不」を置いて
「不晓得」と言うのが通常ですが
方言で「晓不得」という表現をすることも
あるようです。


「晓得」は別の場面でも使われていました。
トルメキアの船がアスベルに襲撃されて
脱出した後に腐海の森に不時着した場面です。
銃を出したクシャナに対して
ナウシカが言ったセリフです。
まずは吹き替えからです。

你对腐海一点也不了解
nǐ duì fǔ hǎi yī diǎn yě bù liǎo jiě 
あなたは腐海を何も分かっていない

这里并不是人类的世界
zhè li bìng bú shì rén lèi de shì jiè 
ここは人間の世界じゃないわ

光是开枪
guāng shì kāi qiāng 
銃を使うだけで

就不知道会导致什么后果
jiù bù zhī dào huì dǎo zhì shén me hòu guǒ
何が起こるかわからないところよ

このセリフの中には「晓得」はありませんが
このセリフの字幕では
「晓得」が2回使われていました。
こちらが字幕です。

你不晓得腐海的可怕
nǐ bù xiǎo de fǔ hǎi de kě pà 

这里不是人类的世界
zhè li bú shì rén lèi de shì jiè 

光是开枪
guāng shì kāi qiāng 

不晓得会带来什么样的后果
bù xiǎo de huì dài lái shén me yàng de hòu guǒ 

最初の「何も分かっていない」というセリフ、
吹き替えでは
「不了解」という言葉を使っていますが
字幕では「不晓得」を使って表現しています。

セリフの最後の方では
「何が起こるかわからない」というセリフで
吹き替えの「不知道」が
字幕で「不晓得」になっています。


「晓得」という言葉が
どのくらい地域性があるのか
北方では全く使われないのかなど
そのあたりは分かりませんが
上海や四川のあたりに行った時に
ちょっと使ってみたら、
ネイティブっぽく聞こえるかもしれません。



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