ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

湯婆婆はかわいいお花?

引き続き登場人物の名前の話題です。

湯婆婆(ゆばーば)は
 汤婆婆 tāng pó po

これは発音的には
「たんぽーぽー」となるので
ちょっとあの可愛らしいお花を想像しちゃいますね。

銭婆(ぜにーば)は
 钱婆婆 qián pó po


こちらは日本語では「婆」が一つですが
中国語になると「婆」が二つになります。
「ちえんぽーぽー」ですね。
確かに二つにした方がしっくりきます。

釜爺(かまじい)は
 锅炉爷爷 guō lú yé ye 

爷爷は「父方の祖父」を表しますが
血縁関係がなくても
年配の方に使えるんですね。
その辺りは日本でも同じですよね。

さすがに血縁関係のない年配者に
「祖父」とはいいませんが
「近所のおじいちゃん」とか、
そういう使い方はしますよね。

ハクは釜爺のことを「锅炉」を省略して
「爷爷」だけで呼んでいます。
日本語のセリフでも「かまじい」ではなく
「おじいさん」と言ってます。

中国では父方と母方で
祖父母の呼び方が違います。
叔父や叔母も父方母方でちがったり、
父の兄か弟かで違ったり
やたらに種類が多くて混乱します。

ちなみに、
「婆婆」は祖母の意味はなく
しゅうとめ(夫の母)を表します。
祖母を表す言葉は
「奶奶」で、「爷爷」と同じく
一般的な「おばあさん」にも使えます。

「汤婆婆」と「钱婆婆」は
しゅうとめの意味はないと思うので
日本語版の固有名詞を尊重して
そのようにしたんだと思いますが、
最後の方で千尋が湯婆婆の事を
「婆婆」と呼ぶ場面があります。

「婆婆(ポーポー)」と呼ばれて
「婆婆(ポーポー)?」と怪訝そうに返しています。
日本語のセリフでは
千尋:「おばあちゃん」
湯婆婆:「おばあちゃん?」
となっています。

「婆婆」は地方によっては
「母方の祖母」を表すこともあるようなので
「おばあちゃん」という意味で
千尋は「婆婆」と呼んでいるんでしょうね。


最後に、カオナシ
 脸男 wú liǎn nán 

「顔がない男」でそのままですね。
」だけでなく「男」を付けたのは
やはり「名詞化」するためでしょうか。
性別不詳なところもありそうなので
「男」に限定されちゃうのが残念。