ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

仮定の表現「的话」

「もし〜ならば」という仮定を表す「如果」の表現について前回触れました。

仮定の表現「如果」

今回は仮定を表す別の表現についてです。
文末に助詞の「的话」をつけると
「〜ならば」「〜したら」
という仮定を表す意味になります。

この「的话」は
「如果」と一緒に使うこともあります。

千尋湯屋で働くことになり、
従業員たちに
「クサイから一緒に働きたくない」と言われ
「ここのものを3日も食べれば匂いは消えよう」
とハクが言った後につづくセリフです。

如果到时候还是不能用的话
rú guǒ dào shí hou hái shi bù néng yòng de huà
それで使いものにならなければ

就随你们处分好了
jiù suí nǐ men chǔ fèn hǎo le
焼こうが煮ようが好きにするがいい

「如果」と「的话」の間に
「到时候还是不能用」という文が入っています。
「到时候」は「その時には」、
「还是」は「依然として」
「やはり相変わらず」などの意味があり、
「如果到时候还是不能用的话」の部分は
「もし依然として使えないその時には」
という意味になります。

「焼こうが煮ようが」は
日本語特有の言い回しなんでしょうか。
中国語ではシンプルに
「お前たちの好きにしていい」
みたいな意味になってますね。

仮定を表す時に、「如果」と「的话」を
一緒に使うこともありますが
「如果」だけ、または「的话」だけでも
仮定の意味を表します。

「的话」だけで使う場合は
どちらかというと口語的なようで
気軽に使えるイメージがあります。 


次は釜爺のセリフです。
千尋に「他人の仕事を取っちゃいけない」
と諭す場面です。

他们不工作的话
tā men bù gōng zuò de huà
働かなきゃな

魔法全都会消失
mó fǎ quán dōu huì xiāo shī
こいつらの魔法は消えちまうんだ

「他们不工作」という文章に「的话」が加えられています。
「如果」は文頭になく、
「的话」単独のバージョンですね。
「彼らは働かないならば」という意味になります。


次は千尋のセリフです。
カオナシが大暴れしたあと千尋を呼び出し
2人で会話する場面です。
カオナシが「寂しい、千欲しい」と言い出し
千尋カオナシに苦団子を食べさせるシーンです。

你想吃我的话先把这个吃掉吧
nǐ xiǎng chī wǒ de huà xiān bǎ zhè ge chī diào ba
私を食べるならその前にこれを食べて

这本来是留要给我爸爸妈妈吃的

zhè běn lái shì liú yào gěi wǒ bà ba mā ma chī de
ホントはお父さんとお母さんにあげたかったんだけど

现在就给你吧

xiàn zài jiù gěi nǐ ba
あげるね

「你想吃我」は
「あなたは私を食べたい」という意味で
そこに「的话」がついて
「あなたが私を食べたいなら」となります。
これも「的话」単独のバージョンですね。


私が中国に滞在していた時は
この「的话」がついた言葉をよく聞きました。
一緒に「如果」は使っていないことが
多かった様に思います。
(ちゃんと聞き取れていたか怪しいけど・・)
たまたま私の周りで
そうだっただけかもしれませんが
それもあって「気軽に使えるイメージ」を
持っているのかもしれません。

意味合いとしては大きな違いはない様なので
ていねいに説明したい場合は
「如果」(と「的话」)を使い
気軽に話したい時は「的话」だけ、
と使い分けたらいいかもしれませんね。