ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

「好+形容詞」の表現

前回「好+動詞」の表現について書きました。
 ↓ ↓ ↓
「好+動詞」の表現

今回は「好+形容詞」についてです。
「好+形容詞」で
「とても〜だ」という意味になり
程度が甚だしいことを表します。
「很」や「非常」なども同じような意味ですが
「好」を使うと感嘆の気持ちが含まれるようです。


風の谷のナウシカ」の中では
この表現はとても多く使われていました。
その中の一部を紹介したいと思います。

ナウシカ腐海遊びをしていて
王蟲の抜け殻を見つけた場面です。

好棒的眼睛
hǎo bàng de yǎn jīng
すごい目

拆下来了
chāi xià lái le
取れた!

好轻喔
hǎo qīng wō
なんて軽いんだろう、フフフ

虫粮树在散布下午的孢子
chóng liáng shù zài sàn bù xià wǔ de bāo zi
ムシゴヤシが午後の胞子を飛ばしている

好美
hǎo měi
きれい

この中で「好+形容詞」が3回出てきます。
「棒」「轻」「美」のそれぞれに
「好」がついてます。
  好棒 → とても素晴らしい
  好轻 → とても軽い
  好美 → とてもきれい
このようになります。
分かりやすくてシンプルですね。


次はトルメキアの船から脱出するときの
ミトのセリフです。

好烫
hǎo tàng
うわ、あちあち

公主,烫死啦
gōng zhǔ   tàng sǐ la
姫様、もうだめじゃ

船が火に囲まれていたので
ミトが熱がってるところですね。

「烫」は「熱い」という意味の形容詞です。
「やけどする」という意味で
動詞としても使えます。

「烫」は温度が高い状態を表し、
気温が高い意味の「暑い」の場合は
「热」を使います。
また食べ物が熱い場合は「热」も使いますが
やけどしそうなくらい熱い場合は
「烫」を使います。

「好烫」は「とても熱い」
という意味になります。
日本語のセリフでは「あちあち」って
言ってますね。

そのあと「烫死啦」と言ってます。
ここでの「烫」は「やけどする」という動詞に
結果補語の「死」がついた形で
「やけどして死ぬ」という意味になります。
日本語は「もうだめじゃ」となってますね。
「もうだめだ、死ぬ」という意味でとらえれば
大きな違いはないと言えなくもないかもしれません。

「烫死啦」の「啦」は語気助詞ですが
これが「烫死了」だったら
「死了」は程度補語となり
程度が甚だしいことを表します。
「累死了」とか「饿死了」とかで
よく聞くあれです。
(結果補語+了の場合もありますが)

「啦」の「la」と「了」の「le」を
聞き分けるのって
けっこうハードル高いように思うのですが、
上級の方々は聞き間違えたりしないんでしょうか。


最後は王蟲の大群を先導するため
ちっちゃい王蟲をぶら下げて飛ぶペジテの船を
ナウシカが墜落させた後
王蟲の大群がこちらへやってくると思いきや
それてこっちに向かってこないと分かった時の
ペジテの人のセリフです。

好险
hǎo xiǎn
助かった

赶快离开这里
gǎn kuài lí kāi zhè li
すぐ脱出だ

「险」は「危ない」という意味の形容詞です。
「好险」で「とても危ない」
という意味になりますが
「危ないところだった」というニュアンスで
使われるようです。
日本語のセリフは「助かった」となってます。
どちらもピンチを乗り越えた感のあるセリフですね。

字幕では「没事了」となってます。
「問題ない」「大丈夫」という意味で
こちらはなんだか余裕を感じますが
そんなことないんでしょうか。


形容詞の程度を表すときに
「很」や「非常」がまず思い浮かびそうですが
「好」もうまく使いこなせると
表現の幅が広がりそうですね。

 

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