ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

パニクって逃げ出した場面の千尋の独り言

千と千尋」で一番衝撃的な場面っていったら
やっぱりアレですよね。
千尋のお父さんとお母さんが豚になっちゃうやつ。

カウンターでもぐもぐ食べてるお父さんが
振り返ったら「豚!!」って
あの場面を予告で見ちゃったら
もう気になって映画を見たくなるに決まってます。

豚の姿の父母を目の当たりにした千尋
パニックを起こして逃げ出しますが
来た道を戻るとそこになかったはずの水が。。
で、そこからはもう大パニックですね。

その大パニックの一連のセリフを
紹介したいと思います。
ここからは全部千尋の独り言です。

不是河
bú shì hé
水だ!

不会吧
bú huì ba
うそ・・

是我在做梦
shì wǒ zài zuò mèng
夢だ、夢だ!

醒过来,醒过来,醒过来
xǐng guò lai   xǐng guò lai   xǐng guò lai   
さめろ、さめろ、さめろ! 

醒过来
xǐng guò lai
さめてぇ・・っ

这是做梦,做梦
zhè shì zuò mèng   zuò mèng
これは夢だ、夢だ

马上消失,消失掉,消失掉
mǎ shàng xiāo shī   xiāo shī diào   xiāo shī diào
みんな消えろ、消えろ、消えろ

变透明的了
biàn tòu míng de le
ああ、透けてる!

做梦,一定是做梦
zuò mèng   yī dìng shì zuò mèng
夢だ、絶対夢だ!

我不要
wǒ bú yào
ぎゃ〜!

そうとうパニック起こしてますね。
そりゃそうです、小学生ですから。
夢だって思うしかないですよね。

最初の「不是河」ですが
このまま訳すと「川ではない」となります。
日本語が「水だ!」だから
中国語は「川だ!」なのかと思ったのですが・・。

そもそもあれは海の描写っぽいので
「川じゃない(海だ!)」
「(来た時にあった小さい)川じゃない」
っていうことなのでしょうか。
慌てて走っていたら水に入っちゃって
水に対して驚く場面なので、
ちょっと不自然な気もしますが。。

ちなみに「不是河」の部分
字幕ではこうなってます。

是水
shì shuǐ

こちらは「水だ!」ですね。


その後の「不会吧」は「まさか」
「ありえない」という時に使う言葉です。
日本語のセリフの「うそ・・」も
「ありえない」というニュアンスですよね。

「做梦」は「夢を見る」という意味です。
「在」が前についているので
「夢を見ている」となります。
その前の「是」は強調を表してるのかな?
「私は夢を見ているんだ !」という感じですかね。

その後は「醒过来」を連発です。
「醒」は「目を覚ます」という動詞です。
「过来」は方向補語で
「向かってくる」ことを示します。
ここでは「本来の状態に戻ってくる」
ということを表していて
「醒过来」はそういう意味を含む
「目を覚ます」となります。

「夢だ」を連発した後は
「消えろ」ゾーンですね。
「马上」は「すぐに」という意味の副詞です。
「马上消失」で「すぐに消えろ」

その後の「消失掉」の「掉」は
「無くなる」という意味があり
ここでは結果補語として使われています。
「消えた結果なくなること」を表します。

そんなことを言っていたら
本当に消え始めてきちゃいます。
「变透明的了」は「透明に変わった」
「了」は状況の発生や変化を表しています。

その後の「一定」は
「きっと」「絶対に」という意味の副詞です。
「一定是做梦」で「絶対に夢だ」

最後の「我不要」は
直訳すれば「私はいらない」ですが
「いやだ」という意味でも使うようで
「我不要〜」と叫びながら千尋は走り出すので
「もうやだ〜!」って感じなんだと思います。
日本語では「ぎゃ〜!」ですが。

この後ハクがやってきて
「私はそなたの味方だ」と
千尋に寄り添おうとしますが
千尋は「不要」を連発します。
日本語では「いや、いやっ!」となっています。


とにかくこの一連のセリフからも
相当パニクっているのが伺えますね。
「夢だ」→「さめろ」→「消えろ」→
「ぎゃ〜」

ひとつひとつのセンテンスが短いので
吹き替えも聞き取りやすいです。

以前「掉」について取り上げたことがあります。
よかったらこちらも参考にしてみてください。
 ↓ ↓ ↓
何かが無くなる時に使う言葉