ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

千と千尋に出てくる成語④

千と千尋に出てくる成語の第4弾です。
第1弾〜第3弾についてはこちらです。
  ↓  ↓
千と千尋に出てくる成語
千と千尋に出てくる成語②
千と千尋に出てくる成語③

今回は釜爺のセリフからです。
ひとつ目は千尋が「働かせて下さい」と来て
「人手は足りとる」と断ったあとです。
千尋がボーッと突っ立っていて
釜爺が引き出しから薬草を取り出す時に
言われた言葉です。

闪一边去
shǎn yī biān qù
じゃまじゃま

この言葉は成語ではありません。
「闪」は「よける」と言う意味の動詞で
「一边」は「かたわら」「一方」
などの意味があるので
「わきによけて」のようなニュアンスになります。

この言い回しは成語ではないのですが
実はこの部分の字幕の方が成語になっているんです。

碍手碍脚
ài shǒu ài jiǎo

「碍手碍脚」は成語で
「邪魔になる」「足手まといだ」
と言う意味があります。
「碍」は「邪魔をする」「妨げる」の意味の
動詞です。

「手脚」を使った成語、
他にも千と千尋の中で出てきましたね。
リンのセリフで2回使われていました。

リンの「トロい」とか「ドンくさい」とかのセリフ

「笨手笨脚」
この成語も「笨」を繰り返して
「手脚」を間に入れこんでいます。
「不器用、動作が遅い」という意味になります。

このような「〜手〜脚」という形の成語は
結構あるようです。
そのうちのいくつかを簡単に紹介します。

小手小脚 xiǎo shǒu xiǎo jiǎo 
 度胸がなく思い切って物事を行えない
大手大脚 dà shǒu dà jiǎo 
 金遣いが荒い
七手八脚 qī shǒu bā jiǎo 

 多くの人がいっせいに手を貸して助ける
轻手轻脚 qīng shǒu qīng jiǎo 
 音を立てないように歩く、忍び足で

こうやって見てみると
なかなかおもしろいですよね。
「小」で「気が小さい」ことを表してるけど
「大」では金遣いなんだ、っていう。

日本語でも「手も足も出ない」
「足手まとい」「手足を伸ばす」など
手と足を使った言い回しって
結構ありますよね。
物の例えに体の部分を使うのはよくありますが
これは言語が変わっても同じなんですね。

 

次はケガをした竜のハクを目の前にして
釜爺が言ったセリフです。

很强的魔法
hěn qiáng de mó fǎ
強い魔法だ

无能为力
wú néng wéi lì
わしにはどうにもならん

「无能为力」が成語です。
「何もしてあげられない」という意味です。

「无」は「無い」
「能」は「できる」
「为力」は「力になる」なので
「力になることは出来ない」となります。

「无」から始まる成語は
びっくりするくらいあります。
片っぱしから覚えるなんて
到底無理なんじゃないかって気がするので
実際に出会った言葉から
ひとつずつ覚えていこうと思います。

釜爺が「无能为力」と言ってあきらめましたが
このあと千尋はあきらめずに
苦団子をハクに食べさせて助けました。

これこそ

这就是爱
zhè jiù shì ài
愛だ、愛

ですね。
釜爺の名言です。