ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

ハクの名前について2

以前、ハクの名前について思うことを書きました。
 ↓ ↓ ↓
ハクの名前について

またちょっと思うことがあったので
なんとなくつぶやいてみようかな、と。

そもそもハクの名前が
中国語で「白龙」なのはなんでなんでしょう。
「ハク」の発音から日本語の感覚でいったら「白」となるのは分かるような気がします。
でも、そもそも日本語字幕の場合でも
「ハク」というようにカタカナ表記されていて
漢字での表記はありません。

「ハク」という発音から中国名を考えるなら
当て字で「哈克 hā kè」とかでもいいわけですよね。
実際「風の谷のナウシカ」の登場人物は
そんな感じで中国名が付けられています。
ナウシカ」 だったら
「娜乌西卡 nà wū xī kǎ 」となります。

ただ、日本名で平仮名の名前の人が
中国でどう呼ばれるか、というと
平仮名に合う漢字を決めて、
それを中国読みする場合が多いようで、
例えば「ゆい」という平仮名の名前だったら
「結衣」と漢字を当ててから
「jié yī」と読むわけです。
もしこの時「由衣」としたら
「yóu yī 」と違う呼び方になるわけですね。

ということは、
ハクはまさにこのパターンなわけです。
「ハク」という名前から漢字を「白」にして
そして中国読みして「bái 」となったわけです。
そして前にも書きましたが、
名前が一文字だと落ち着かないので
竜に変身する特性から「龙」の字をプラスして「白龙」になったわけです。

なるほど、これなら納得です。
と、思ったのですが、
もう一つ気になることが・・。

千尋が竜に乗っているときに
幼い頃のエピソードを思い出し
そのときに溺れた川が
「コハク川」だったことも思い出しました。
そして推測ですが、「コハク」という名前と「ハク」という名前が重なって
確信へと変わっていったんだと思います。

でも、中国名だとどうでしょう。
ハクの名前は「白龙 bái lóng」です。
そして川の名前は「琥珀川 hǔ pò chuān」
こちらも「コハク」という日本語を漢字に
変えてからの中国読みですね。
ハクの名前と川の名前は
漢字も発音も共通するところがありません。
ハクの本当の名前「ニギハヤミコハクヌシ」は
「赈早见虎珀主 zhèn zǎo jiàn hǔ pò zhǔ  」となります。

でもこのシーンは
いろいろな解釈ができると思うので
これだと矛盾が生じる!!
とかいうことはありません。

竜の背中に乗ったときに
記憶の断片が映し出されているので
名前とか関係なく千尋は溺れた川がハクだと
確信したのかもしれません。
でも、だとしてもやっぱり
「ハクの名前が昔溺れた川の名前と同じだった(似ていた)」
という方が驚きと感動が増しそうなので
そういう部分では中国語吹き替えの方は
ちょっともったいなかったなーと思いました。

細かいこと言ってるなーって自分でも思います。
別に中国語吹き替え版に対してイチャモン
つけてるわけでは決してないですよ。
こういう部分を考察することも
学ぶことのひとつです。
本当に中国語は興味深いなって思います。