ジブリで中国語を学ぼう!

ジブリ映画の中国語吹き替えを聴いて中国語を勉強しています。

「ちょっと~してみる」の用法

動詞の重ね型で「ちょっと~する」という
用法については以前取り上げました。

動詞の重ね型「ちょっと~する」
「ちょっと~する」の別の用法

今回は「ちょっと~してみる」です。
動詞の重ね型にも「してみる」のニュアンスを
含む場合もあるのですが、
「してみる」の意味合いを出す場合、
助詞としての「看」とよく一緒に使われます。

「動詞の重ね型+看」で
「ちょっと~してみる」という表現になります。
千と千尋」の中のセリフでも
この表現が何回か出てきました。

まずは車で道に迷った時の
千尋のお父さんのセリフです。

父:这一条应该也可以到啊
  zhè yī tiáo yīng gāi yě kě yǐ dào a 
  このまま行っていけるのかな

母:哎呀!不要啦
  āi ya   bú yào la
  やめてよ
  
  每次这样都迷路
  měi cì zhè yàng dōu mí lù 
  そうやっていつも迷っちゃうんだから

父:试试看嘛
  shì shi kàn ma
  ちょっとだけ、ね

好奇心旺盛のお父さんのせいで、
その後とんだ目にあうことになるなんて、
この時は微塵も思っていないんでしょうね。
このあと、トンネルに入るときも、
いい匂いがした時も
「去看看」と言って不用心にも進み続けます。

「试试看」で
「ちょっと試してみる」という意味になります。
この言葉はいろいろな場面で使えそうですね。
リンのセリフにも出てきます。

只要把这个拉一下就会有热水
zhǐ yào bǎ zhè ge lā yī xià jiù huì yǒu rè shuǐ
これを引けばお湯が出る

你试试看
nǐ shì shi kàn
やってみな

大湯を掃除してる時ですね。
「ちょっと試してみて」って感じですね。

「你」をつければ相手に対して
「ちょっと〜してみて」と言えるわけですね。
これに「」をつけたら、さらに丁寧になり
「ちょっと〜してみてください」
となるわけです。
いろいろと応用して使えそうですね。


この「ちょっと〜してみる」の用法は
「试」以外の動詞でも使われています。

千尋の父母が豚になったあと、
河原で自分の体が透明になってパニクった時
ハクがやってきて「この世界のものを
食べないと消えてしまう」と言って
何かを千尋に食べさせたあとのセリフです。

ハク :你在摸摸看
   nǐ zài mō mo kàn
   触ってごらん

千尋摸得到了
   mō de dào le
   触れる・・・

「摸」は「触る」という意味の動詞です。
「摸摸看」で
「ちょっと触ってみる」となります。


もうひとつ。
カオナシが大暴れしたあと
千尋を呼びつけてこう言います。

小千想要什么?
xiǎo qiān xiǎng yào shén me  
千は何が欲しいんだ?

你说说看
nǐ shuō shuo kàn
言ってごらん

「说」は「話す」という意味の動詞です。
「说说看」で
「ちょっと言ってみる」となります。

このあとカオナシ千尋
「私が欲しいものはあなたには絶対に
出せない」と言われちゃいます。
ちょっとかわいそうですね。


「動詞の重ね型」や「重ね型+看」は
人に何かお願いするときや
提案するときに使いやすそうですね。
くだけた感じがするので、
親しい相手にさらっと使ってみたら
なんだか上級者っぽくてカッコいいかも
しれませんね。